丸政園は「ファマン通り」にある1872(明治5)年創業の製茶店。
創業者の鈴木政伍郎さんが現在の本社に店を構えました。
当時の街の中心は元町・寿周辺。
「あんな町外れに店を出すなんて」と言われたほど店舗周辺は田んぼばかりだったそうです。

現在は、5代目の鈴木康雄さんが店の味を守り継いでいます。
同店の緑茶は、渋味と苦みが抑えられ、まろやかな甘味とスッキリした後味が特徴。
茶葉の味は毎年気候により変化しますが、強い火入れは行わず、茶葉本来の味を引き出す伝統技法と長年培ってきた目利き技術で、「丸政園の味」に仕上げています。

「お客様の『おいしい!』が最高に嬉しいお言葉」と話す康雄さん。
「急須で入れるお茶が一番ですが、茶葉を大切にしながらも時代のニーズに合わせ、手軽に飲めるおいしいお茶の開発にも力を入れています」。
商品の種類は多く、水出しやティーバッグでも同店ならではのまろやかな味が引き立っています。
また、全国菓子博覧会中小企業長官賞を受賞したお茶のマドレーヌ「ほのか」やロールケーキ、マカロンなどのお茶スイーツもファンの心をつかんでいる商品。
「緑茶は健康にもよい伝統の味。若い世代に向けた商品開発も行います」と意欲を見せています。