人工的に自然生態系を作り、自然観察が楽しめる“ビオトープ”。
環境保全の取り組みから始まり、最近では一般にも身近なものになっています。
町田市環境・自然共生課に自宅で作れる小さなビオトープについて聞きました。

夏に向けトンボを家に呼ぼう
ビオトープとは、ギリシャ語で生命を意味する「bios」と、場所を意味する「topos」を合わせた造語で、さまざまな野生の生き物が生育・生息できる空間のこと。
今回は、夏に向けてトンボが産卵できるよう、水辺のビオトープをテーマに話を聞きました。
【用意するもの】
衣装用ケース等深さがあるプラスチック製の容器か睡蓮(すいれん)鉢、黒土または川砂、水草、水を入れるバケツ、できればメダカ等の小魚。

1)準備した容器に、黒土か川砂を10〜15センチメートルほど入れます。
大きな容器の場合は端に土を盛り、陸地部分を作ると、いろいろな生き物が集まりやすくなります。
2)次に、水草を植えて水を注ぎます。
もう少し暖かくなる6月以降、トンボは水面に反射する光を見つけて産卵しに来るので、水面が水草に覆われないようにしましょう。
雨水をバケツ等に溜めておけば、いつでも水を足すことができます。
3)トンボが発見しやすい場所にビオトープを置きます。
庭のある場合は容器を埋めて草地に続けるようにすると、多種の生き物が集まりやすくなります。

蚊の発生が心配な場合は、メダカ等の小魚を数匹放すと蚊の幼虫のボウフラを食べます。
マンションのベランダ等では、構造や高さによってトンボ等の昆虫が来ることが難しいかもしれませんが、ビオトープを作る楽しさ、観察する楽しさは感じられるはず。
挑戦してみては 。
※殺虫剤は使わないようにしましょう。周りに植物が広がったり、容器に入れた生き物が逃げ出したりしてしまわないように注意しましょう。