東京パラリンピック大会で活躍が期待される、埼玉県ゆかりのアスリートをご紹介。
今回は車いすテニス選手の「田中 愛美(たなか まなみ)」さんにお話を伺いました。
「プレーヤーとして戻ってこい」恩師の言葉

高校1年の冬、自宅の階段から転落し腰を骨折。
下半身にまひが残りました。
田中さんを車いすテニスの世界に導いたのは、所属していたテニス部顧問の先生だったそうです。
「退院後、マネジャーでもいいからテニス部に戻りたい、と話すと、『車いすでも大会に出場できるようにするから、プレーヤーとして戻ってきなさい』と励ましてくださったんです」
その後、健常者に交じって大会に出場。
高校卒業後、本格的に車いすテニスのプレーヤーとして世界に飛び立ちました。
圧倒的な守備力と速球の攻撃力が魅力
車いすテニスは、2バウンド以内で返球すること以外は、一般のテニスとほぼ同じルール。

テニスとしての面白さはもちろん、車いすの操作移動「チェアワーク」の機敏な動きも見どころです。
敏速な移動と攻撃的なプレーが持ち味の田中さん。
「チェアワークの圧倒的な守備力と、得意技のバックハンドスライスの低くて速い球の攻撃で皆さんを楽しませたいです。まずは出場権獲得に向けて全力で取り組み、パラリンピックの舞台では、今まで応援してくだった方々に恩返しができるプレーを見せます」と、笑顔で意気込みを語ってくれました。