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埼玉県でいきいきと笑顔で輝く女性の今を取材しました。
櫻井印刷所 代表取締役社長 櫻井理恵さん
印刷文化を通じて地域貢献を
「櫻井印刷所」の四代目社長に就任以来、フリーペーパー「kawagoe premium」発行や川越ポータルサイトのアプリ「コエドノコト」リリースなど、印刷業の新たな可能性を広げている櫻井理恵さん。

昨年末には活版印刷機と活字を再び導入しました。
「廃業する印刷所さんから譲り受けました。当社でも昔は活版印刷機があり、幼いころは工場に転がっている活字で遊んでいましたね」と櫻井さん。
川越が舞台の小説「活版印刷三日月堂」で活版印刷に光が当たる中、その世界に触れてほしいと企画した活版印刷工場見学やワークショップには約150人が訪れ大盛況。
美大生など若い人の姿もありました。
「日本ならではの組版の技術や文字の重み、紙の大切さや手触り、印刷の楽しさなど、印刷の文化を伝えることができれば」と話します。
また、昨年は創業時の屋号を冠した文房具ブランド「文星舎」を立ち上げ、川越まつりの山車をイラストにした「川越山車ふせん」全29台を発売するなど、地域や観光の盛り上げにも尽力。
一方で川越を観光客や住む人にとって快適な場にと、ポータルサイト「コエドノコト」内でまちの美観と文化財保護について多言語で発信し、地域貢献への努力も怠りません。
「大正の創業時から、今まで会社を続けることができたのは支えてくれた地域のおかげです。今、何をすべきなのかを常に考え“重心は低く、視野は広く”を肝に銘じながら、地域に役立っていきたいですね」。
今秋、新商品も企画中の同印刷所から、ますます目が離せません。
櫻井印刷所
住所/埼玉県川越市元町2の4の5
電話/049-222-0935
Moppi 警察犬訓練士・指導士 今井美伽さん
愛犬との楽しい暮らしをサポート
ジャパンクラブ・日本警察犬協会公認訓練士、埼玉県嘱託警察犬指導士の今井美伽さん。
訓練士を目指したのは、小学生のころ近所の犬におなかをかまれたことがきっかけでした。
「かんだ犬にもあやまる飼い主さんの姿にも胸が痛くなりました。大好きな犬と飼い主さんを助けられる存在になりたいなと。犬と一緒に仕事ができて社会貢献できるのは、警察犬訓練士だと思いました」と今井さん。

高校卒業後、訓練士養成学校に入学し、2年間2頭のシェパードを担当。
朝5時過ぎからの排便に始まり、ご飯づくり、生活管理、実践訓練をする日々が続きました。
「それまで犬を飼ったことがなかったので、犬と一緒の時間がとにかく楽しかったです。それぞれの子に合う方法を試行錯誤しながら、訓練でできないことができるようになった時の喜びは格別です」。
卒業後は警察犬の訓練や出張訓練などで活躍し、今年7月に川越で家庭犬と飼い主さんをサポートする「Moppi(モッピー)」を開業しました。
「犬がかんでしまうのは怖さを感じているなど、何らかのストレスがあり、それは犬にとってもよくない状況です。そういった犬を減らすために、大切なのはしつけと飼い主さんの存在。飼い主さんをサポートしながら、愛犬とのよりよい関係づくりのお手伝いをしていきたいです」と今井さん。
これからも全力投球で取り組んでいきます。
Moppi(モッピー)
電話/080-3002-3672
日本アロマアクティビティ協会代表 飯田由香さん
介護に役立つアロマの知識を広めたい
自宅でエステサロンを開業し、日本アロマアクティビティ協会代表を務める飯田由香さんは、アロマセラピーの効果を認知症予防や介護などに役立ててもらいたいと活動しています。

飯田さんには、家族で試行錯誤しながら認知症の祖母の介護をした苦い経験があります。
「10数年間の介護が終わった翌年、母は動脈瘤で他界しました」。
悲しみの中、エステティシャンの仕事を通じて、日本認知症予防学会理事長の浦上克哉医師とアロマの研修会で出会い、認知症の方のマッサージ法・アロマ効果などについて勉強を始め、エステの技術とアロマの知識を認知症ケアに生かす活動を開始しました。
みわい工房の協力を得て、6年前から地域の人たちに認知症に役立つアロマ講座を、昨年からアロマセラピストのプロを養成する講座を開催しています。
「資格を取得した方には、介護施設で実践を積める場を設けています。表情がなかった認知症の方がハンドマッサージ後に笑顔になる変化や目の輝きが戻る様子を目の当たりにし、実際の効果を体感いただいています。
またアロマの香りは頭をスッキリさせる作用もあるので、頑なにトイレに行く事を拒んでいた認知症の方も家族の言葉に耳を傾け、トイレに行けるようになったとの声もいただいています。今後も介護で活用できるアロマの知識を伝えていきたいです」と話しています。
飯田さんの講座の問い合わせは、ホームページ、または電話まで。
みわい工房
住所/埼玉県所沢市松葉町18の5(新所沢駅東口徒歩3分)
講座の問合せ
電話/080-1125-9829
ヨガインストラクター 三浦みいみさん
自分自身を知るヨガの良さを伝えたい
「mimi(みいみ)yoga教室」を主宰する三浦みいみさん。
ヨガとの出会いは中学生の時でした。
「学校でヨガを体験したら、レッスン後に喘息の発作がよくなったんです」。
その後、20歳の時に卵巣嚢腫を患ったことから再びヨガと出会い、指導者として活動するために本格的な勉強を始めました。

「元々体が弱く、5歳から喘息の薬を飲み続けていましたが、ヨガと出会ってから薬いらずの体になりました。体力も10代、20代のころより今のほうがありますね」と笑顔の三浦さん。
2011年にananda yogaやハーブヨガインストラクターの資格を取得し、ヨガの楽しさを伝える出張教室を開講。
所沢、上福岡を中心に現在20カ所近くの会場があり、その中には心療内科クリニックでの呼吸法の指導、陶板浴施設でのホットヨガ、ゴルフ教室でのヨガストレッチなど、活動の幅が広がっています。
「ヨガの良さは、自分自身を知ることができること。自分に対して興味を持つきっかけにもなります」
と話す三浦さんの教室のモットーは「また参加したくなるようなヨガを伝えること」。
レッスンでは笑いが絶えません。
「笑わせているつもりはないんですが、気付くとみんな笑っているんですよね」。
また奉仕の気持ちを大切にしたいと、レッスン料金の一部を「WWFジャパン」と「国境なき医師団」に寄付しています。
「自分の活動が少しでも誰かの役に立てば嬉しいです」とにっこり。
教室の詳細はHPを。
家事代行サービス「フルール」 代表の秋山清美さん
時には娘となり、時には母となって
さいたま市近隣で家事代行サービスを提供する「フルール」代表の秋山清美さん。
生活に密着するサービスだからこそ光る、温かい思いがあふれます。

子育て世代の手助けを
―家事代行サービスに携わったきっかけは
主婦だった当時、独学で不動産を学び、今も兼務している買取再販を専門として開業。
子育ての手助けをしてくれる人がいないという話をよく耳に。
私も子育て当時は多忙だったことを思い出しました。
少しでも同じ思いをしている人の手助けができればと始めました。

温かい言葉がやりがい
―利用者様に喜ばれた体験は
80代の女性の買い物に同行した際のこと。
袖を通したり、ボタンを留めたりとお手伝いし、二人で感想を言い合いながら楽しく買い物をすると「まるで娘と買い物にきているよう」とお言葉をいただきました。
またお子さまのお迎えに行くと、折り紙を折って待っていてくれたことも。
折り紙の裏には私の名前が書いてあり、感激しました。

温かく寄り添う
―日頃大切にしていることは
身内のように親身になってお客さまと接することを心がけています。
ご依頼をいただいたらまずは私が直訪し、料理の味付け、食材の切り方、好み等を詳細にヒアリング。
できるだけ生活に寄り添う形でお手伝いができればと考えています。
時には娘となり、時には母となって、気づきを提案することも。

お客さまを大切にすることはもちろん、スタッフも同様。
初めてお宅に伺う際には、スタッフが不安にならぬよう必ず同行します。
スタッフあってのフルールなので、スタッフの立場になって考え、行動しています。
―ワークライフバランスは
仕事と私生活を、無理のないように連動させています。
仕事の予定を先に入れてから私生活のスケジュールを組み、自分のペースを保持。
時には昼間友人とランチに行き、夕方から仕事をすることも。
自分で好きなように時間を組み立てられるのは、仕事に楽しく取り組める要素のひとつですね。
―今後の取り組みは
食事作りに困っているという声が多く、時短・アレンジ自由な半調理品「下ごしらえ作り置き」や、離乳食等のレパートリーを充実させていきます。
また介護保険では適用されないサービスを豊富に。
自身も認知症サポーターとしてシニア世代のサポートを強化してゆきます。
今後はエリアを拡大し、東京進出も考えています。
入会金・年会費不要、3時間8,250円から。
詳細はHPに。