島田電機製作所はエレベーター用の意匠器具メーカー。
エレベーターのボタンや到着灯などを設計、製造販売している会社です。
同社が今年、エレベーターボタンをキーホルダーにして販売したところ、じわじわと話題になっています。

ユニークな社内
社内では1日3回「ロッキーのテーマ」が流れ、最上階にはランニングマシンが設置されている、というユニークな島田電機製作所。
創業80年を超える同社ですが、いわゆる工場のイメージとは違い、自由で活気にあふれています。
今年春、実際のエレベーターボタンをキーホルダーにしてネット販売したところ、各方面で話題に。

代表の島田正孝さんに企画の意図を聞きました。
「メーカーからの受注生産に加え、自社ブランドを育てようという試みの中から生まれました。
普段じっくり眺める機会がないエレベーターのボタンですが、キーホルダーにすることでより身近に感じていただき、当社のファンを作りたかったのです」。
製品と同じ工程で作られ、多くを手作業で仕上げられたキーホルダーはシンプルで実に美しく、驚きます(ネットショップ「SHIMAXショップ」で販売中)。
反響は大きく全国から問い合わせが殺到しました。

社員を喜ばせたい
とはいえ、一般の人がエレベーターを発注することはありません。
狙いはそのもっと奥にあったようです。
「社員の満足度を高めるためです。作り手は製品の反響を肌で感じる機会は少ないのですが、お客さまがキーホルダーを喜んでくれれば、自分たちの仕事に誇りを持ち、製品や会社をもっと愛してくれるはず、という思いがありました。
今行っている工場見学もお客さまと出会えるとてもいい時間で、社員の意識も大きく変化しました」。
大人気の工場見学
工場見学は誰でも参加可能。
ラボ室でエレベーターの歴史を学び、製造現場を見学します。

エレベーターボタンの組み立て体験では作った完成品を持ち帰ることができます。
来場者だけが買えるカプセルトイ(500円ガチャ)もお楽しみの1つ。
見学は無料で、1日6回開催、所要時間約1時間。事前予約が必要です。
