2010年に株式会社アイエフラッシュを設立、まつげサロン、アロマサロン、美容スクールを地元埼玉県中心に展開し、2018年に第17回女性起業家大賞最優秀賞(日本商工会議所 会頭賞)を受賞した南まゆ子さん。
仕事や地元への熱い思いをうかがいました。

子どものころからツアーコンダクターになりたかった南さんは、大学で英語を専攻し3年の時に国内旅行主任者の資格を取得。
しかし翌年9・11テロのため旅行会社の新卒募集がなくなり、アルバイト生活に。
25歳で結婚し翌年長女を出産。
長女が2歳の時社会復帰を考えましたが、就職には子どもの預け先が必要で、預け先を決めるには就職先が必要…というジレンマに陥りました。
諦めきれなかった南さんは、アルバイト時代に友人のホームサロンで学んだ美容や接客の技術を生かし、家の一室で美容のサロンと技術指導を開始。
評判がよく、駅近くに美容サロンを開くまでになりました。

「失敗したら次に行けばいい。寧ろ諦めず続ければ、失敗にはなりません」
と南さん。
自分の得意分野を見つけて精いっぱいやること
そんな時ある健康増進施設からの声がけで施設内にネイルサロンを出店。
その施設の敏腕管理職だった女性が、現在アイエフラッシュグループの部長として必要なアドバイスをしてくれ、夜遅くまで仕事の話をすることも。
猪突猛進型の南さんが、キャリアに裏打ちされた部長の客観的なアドバイスを得ることで、女性に働きやすい環境を整えられるようになったそうです。

「まずは人材育成から始めました。
入社から退社までが短くなりがちな美容業界ですが、長期で厳しく一人前になるまで、子を育てるように育てています」
と、南さんは産業カウンセラーやキャリアコンサルタントの資格も取得し、熱心に取り組んでいます。
その原点は結婚、出産後社会に復帰しづらかった自身の経験にあり、
「早い段階から人生設計を行い、一人でも多くの女性にいきいきと社会参加してほしい」と南さん。
現在会社は90人の社員全員が女性で、正社員が90%を占めています。
「全体会議で全社員が身だしなみを整えぴしっとしているのを見ると、感極まるものがあります」
南さんの仕事を楽しむ秘訣は
「自分の得意分野を見つけ精いっぱいやること」。
女性はリサーチが得意なので、起業したい人は前もってまわりの情報を集め、早い段階から計画、準備をするのがお勧めだと話します。
「悩むより挑戦する気持ちが大切です。その時、情報があれば助けになります」
今後は直営店舗だけでなくフランチャイズ化を進めグループを大きくすること、大好きな埼玉の観光大使になるのが夢。
夢に向かって2019年も前進する南さんです。